走破記
夏シーズンに入り重いスキーセットを持たなくていいので、信濃森上駅から歩いて行くことにする。
夏シーズンの岩岳はゴンドラリフトが常設MTBコース、隣のリフトがグラススキー場として営業している。筆者はこの両方を体験するつもりで来たが、残念ながらグラススキーの営業は7月中旬からの営業ようである。MTBとは最近街中でも良く見かけるようになったマウンテンバイクの事である(以下、MTBと省略)。このMTBをゴンドラリフトのキャリーに引っ掛けてのせて山頂まで行き、そのMTBでスキー場の急斜面を走り降りるスポーツである(ダウンヒルと呼ぶ)。ここ岩岳は日本初のMTB常設コースであり、雑誌などではダウンヒルの楽しみ方を紹介したスキー場とされている。筆者もこのダウンヒルをする為にやってきた。
早速MTBとプロテクターセットをレンタルする。やる前は『MTBとかいったって、所詮ただの自転車だから簡単だろ?』などとと考えていたが、大きな間違いである。石ころがころころ転がった急斜面を自転車で猛スピードで走り降りるとっても危険なスポーツである。当然、スピードを下げるためにブレーキをかける必要があるが、かけすぎるとタイヤがスリップしてたちまち制御不能に陥る。結局、尻から頭から自転車から投げ出されながら何とか麓にたどり着いた。上級者はあの急斜面のコースをゴンドラリフトより速い5分(時速約70km/h)で走り降りるというからまさに驚異的である。しかし楽しかったのでまたやりたいダウンヒルであった。
さて、この日のもうひとつの目的地へ急ごう。
ノアの山駅こと山頂駅です。山頂駅の目の前にはMTBの時間計測の出来るスタートボックスが設置されています。また、山頂のレストハウスはトイレだけの営業で、館内が泥だらけになるのを防止する為、一面ブルーシートが敷き詰められていました。
(’01年05月27日取材)