走破記
日本ではこの博覧会開催期間中のここにしか存在しない単線固定循環式(パルスゴンドラ)である(実際は岐阜県朝日村にもう1線あるが一般客の利用は出来ない)。しかもロープウェイでは極めて珍しいことに冷房が付いている。この冷房のついた4両連結の搬器、4編成がA駅とB駅の間を結んでいる。1編成は客室3両と電源車1両で構成されていて、電源車は各車両へ冷房用の電源を供給している。また、駅が2つ編成が4編成でしかも固定式ということは?そう、2つの編成が駅で客扱いをしている間、他の2編成の搬器は路線上で停止することになるのです(それがパルス式と呼ばれる所以でもあります)。路線途中で停止するロープウェイは日本ではここの他には存在しない(’11年追記:現在はサマーゴンドラに同様のものがあります)。その為、利用客には、駅で注意を喚起する「このロープウェイは路線の途中で一旦停止します。故障ではありませんのであらかじめご了承ください」とのアナウンスが常に流れている。確かに予備知識もなしに路線上で止まられては恐怖感を持ってしまう乗客もいるかもしれない。その事を知って乗車しても上空から再び動き出す時は少しだけだがやはり怖さを感じるロープウェイである。
博覧会はあまり見たいものがなく、このあと筆者は会場内にあった山口県産の肉を自分でバべキューに出来るお店があり、そこでおいしい焼肉と地ビールを口にして会場をあとにした。
山口きらら博(きらゴン)のアップです。写真は搬器が上空で間もなく停止する所です。実際に停止するのは路線の丁度中間地点、つまり2つの編成が全く同じ所へ来たときです。また一番後ろにくっついている小さい搬器が電源車(他の3両に冷房用の電源を供給)です。勿論乗車は出来ません。
(’01年08月18日取材)