走破記
なーんだ!遊園地の遊戯施設かとあなどるなかれ、なんとこのモノレールは日本最初の跨座式モノレール(モノレール全体では上野動物園の懸垂式モノレールが日本最初)であり、かつ現存する唯一の東芝式モノレールなのである。統一規格である日本跨座式が登場した今となっては、東芝式モノレールの新設はまずありえないので、非常に貴重な存在となっている。
実際に乗車してみると車内は結構狭い。大きさ的には上野動物園と同じぐらいか、筆者は遊園地にいる餓鬼どもをかきわけてかぶりつきに陣取る(場所は3枚目の写真が示すとおり)。一周数百メートルの8の字型に敷設された軌道は、いくらゆっくり走るとはいえすぐに終点についてしまう。このモノレールは遊戯施設なので始発駅と終点が同じ場所にある。そういえば、地方鉄道法(現、鉄道事業法)にある鉄道の定義として、「ある地点から別の地点に人を輸送する線を鉄道とする」というものがある。この定義、実はこのモノレールの開通時に、この線を鉄道として登録するべきか否かという議論の結果付け加えられた定義なのである。(あやしい定義でしょ?)
スペースライナーの車両、上にうっすらと見える線は普通索道の索条である。
(’00年03月20日取材)