走破記
雲仙から急いで長崎に来るつもりだったはずが、諫早駅に停車していた長与経由長崎行きのディーゼルカーの誘惑に負けて乗車してしまい無用な時間がかかって長崎に到着する。早く現地に行かなければ日没で写真撮影が不可能になってします。ということでいそいでバスターミナルに向かう(タクシーは雲仙で懲りてしまったので利用しない筆者であった)。
ところで、今から向かう稲佐山は実は筆者にとっては忘れられない場所です。というのもここは筆者の二回目?の一人旅の行き先であり、その時の切符が筆者が生まれて初めて購入した青春18切符でした。その青春18切符は当時国鉄の鳴り物入りの?企画切符としてその時始めて発売になった切符でした(当時は青春18のびのび切符という名称で8000円でした)。青春18切符の発売は企画切符として、この時一回限りのような雰囲気で売り出されました。しかしその時のあまりの人気ぶりに、その後学生の長期の休みごとに売り出される事になり、その後の地位をきづいた事は皆さんのご承知のとおりです。
この日も初めて長崎に来たあの日と同じ夜景が見れそうないい時間になっている。当時の筆者はとても若くロープウェイを無視して歩いて稲佐山に登った。しかし今日の筆者は明るいうちに長崎ロープウェイに乗りその取材をしなくてはならない。本当はこのロープウェイの車内から眺める夜景は最高なので出来れば日没を迎えてから乗りたいところだが、それでは今日来た意味がなくなってしまう。夜景を眺めるのは帰り道の楽しみにしよう、ということで大急ぎでロープウェイに乗り込み、なんとかぎりぎりセーフで長崎スカイウェイを含めて日没コールドを免れた。ひと安心したところで、あのころにはなかった稲佐山の展望台にあるレストランでゆっくりと日が沈むのを眺めた。
さて明日の阿蘇にはどうやって行こう。
(’02年09月14日取材、’90年03月12日走破)